月町1丁目1番地

月に叢雲 花に風
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2017.07.14 Friday

SPIRAL MOON 「おんわたし」

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         SPIRAL MOON 「おんわたし」★★★★

     

    下北沢の「劇」小劇場でSPIRAL MOON の「おんわたし」を観る。

    沖縄の小さな島の郵便局を舞台に、ここに住む人、出ていく人、訪れる人の

    秘めた心情と温かな交差が描かれる。

    波の音と風が心地よい郵便局のセットが素晴らしい。

    首振りの扇風機がカーテンを揺らし、出演者の髪を揺らし、客席に島の風を吹き込む。

    解りやすい登場人物のキャラが次第に陰影を帯びていくエピソードが秀逸。

    この展開、この受容の精神は、やはり「おんわたし」の精神が根付く沖縄ならではだろう。

    観客に委ねる部分が心地よくもあるが、同時に物足りなさも感じるのは要求し過ぎか…。

     

     

     

    ●〜○〜●以下ネタバレ注意●〜○〜●

     

     

     

    会場に入ると風が吹いている。
    上手には、郵便局おなじみお取り寄せ名産品の見本、テーブルと椅子、
    入り口の外には石垣と赤い花が見えて南国らしさが漂う。
    下手は一段高い畳敷きの事務スペースで、奥は郵便局長の居住スペースになっている。
    局長は今、浜で拾ったコーラの瓶に入っていた10年前の手紙に返事を書くことに夢中。
    近所の人々が集まってアイスコーヒーを飲んだりするのんびりしたこの郵便局に
    ある日東京からひとりの青年が保護司に連れられて来る。
    誰にも笑顔を見せないこの青年は一体

     



    郵便局に集まって来る人々のキャラが楽しい。
    バイトながらしっかり郵便局を切り盛りするおきゃん(早川紗代)、
    「嫁が欲しい」畑をやってる41歳の吾郎(保倉大朔)、
    民宿経営者の庄吉(牧野達哉)など、皆個性豊かで温かい。
    青年(榎本悟)の素性を知った後の、周囲の態度の変化にもそれぞれのキャラが反映される。

     



    局長が返事を書いたボトルメッセージの少女に代わって島を訪れたのは、
    その母親(秋葉舞滝子)だった。
    子育ての失敗から娘を喪ったことを10年間悔やみ続ける母親と、
    片や10年間、罪を償って外へ出た青年が「おんわたし」の島で出会うというエピソードが
    主軸でありそれが大変良かったと思う。
    共に苦しい10年を過ごした2人が、初めて心を通わせる相手として相応しい。
    恩を受けたらその人ではなく、隣の人に返すという島の優しいルールが生きる。

     



    青年の家族でいられなくなるほどの罪が何だったのか具体的には示されないが
    それは観る人の想像で良いと思う。
    でもあのあと彼がどう変化したのかを知りたい気がした。
    私の観方が浅いせいかもしれないが、保護司の徹底的な庇護のもとにあった青年が
    そこから一歩踏み出せたのか、意識の変化にとどまったのか、それが観たかった。

     



    「おんわたし」を目に見えるかたちで、というのは作者の意図に反するのかもしれない。
    でも見て安心したいと思ったのだ。
    演じる榎本悟さんの硬い表情や緊張した動きには制限された人生が色濃く出ていた。
    本当の更生は、そこから一歩踏み出して初めてスタートするのだと思う。
    彼の自我と更生の第一歩を目で見て安心したいというのは私の身勝手かもしれないが
    それは苦し気な更生への道を演じる榎本さんがとても良かったからに他ならない。

     



    最初はただの合コン好きだった吾郎が次第に魅力的に見えてくる。
    演じる保倉さんの他の芝居を観たいと思った。
    設立20周年企画に相応しく、座組みの良さが感じられる作品だった。

     

     

     

     

     

     

     

     

     

     

     

     

     

     

     

     

     

     

     

     

     

     

     

     

     

     

     

     

     

     


    2017.07.03 Monday

    ロデオ★座★ヘブン 「大喪の葬送」

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           ロデオ★座★ヘブン 「大喪の葬送」 ★★★★★

       

      王子の花まる学習会王子小劇場でロデオ★座★ヘブンの 「大帝の葬送」を観る。

      十七戦地の柳井祥緒さん脚本・演出でこのテーマなら、

      繊細さと大胆な構成を両立させるに違いないと信じていたが、まさに期待以上だった。

      大帝の葬送の実行に至る裏方の160日間を、会議室という限られた空間で描く。

      柳井さん得意の設定で、史実をなぞるだけでない厚みのある人間ドラマになっている。

      こんな重いテーマなのに、時々くすりと笑わせるのは台詞と役者の力。

       

       

       

      ●〜○〜●以下ネタバレ注意●〜○〜●

       

       

       

      天皇の体調悪化を受け、宮内庁内では具体的な準備が始まる。

      お上に仕える奥の方と、事務、警察、儀式、法律など様々な分野の責任者が集合、

      政教分離と伝統の継承に配慮した新しいかたちの葬送を模索する…。

       

       

       

      現実的には会議室に入れないはずのライターを狂言回しとして配したのが良かった。

      ラストで明かされる奥の方とのつながりから、お上に対する強い思いを持ち

      同時に国民の一人としての素朴な視点も持ち合わせている。

      演じる澤口渉さんの緊張感ある台詞がドラマを引っ張り、時間の経過が解りやすい。

      「関係者席」として確保していた客席の椅子を3か所使ったのも上手いと思う。

       

       

       

      同じく現実的ではないが、元華族(?)で右翼の女性「愛国の方」を入れたのも良いスパイス。

      実際右翼団体の動きには神経を使っただろうし、発言・行動にはリアリティあり。

      中村真知子さん、後半の精いっぱい虚勢を張った姿が強く印象に残る。

       

       

       

      そのほかの登場人物は皆リアルで、それぞれの陛下に対する思いと

      職業人としての高い意識を感じさせて共感を呼ぶ。

      熱い思いが先走りがちなメンバーを押さえつつ会議をまとめていく事務の人、

      演じる音野暁さんの実直なキャラがハマって、要の役割に相応しい。

       

       

       

      奥の人を演じた朝倉洋介さん、お上のお側近くに仕える人らしい品格と端正な動き、

      「鏡を使ってお上に月をお見せした」と静かに話すだけで涙が出そうになった。

       

       

       

      同じく奥の方の女性役、百花亜希さんの着物姿が凛として美しい。

      伝統と改革をバランス良く備えたキャラが大変魅力的で、皇室の未来を感じさせる。

       

       

       

      崩御も“国家のアピールと国会運営の一環”とみなす政治家の先生が良いキャラ。

      後半一転して、愛国の方に「スーパーのレジ打ちでしょ」とぶちかまして黙らせるところ

      スカッとして実にカッコ良かった。何だ、いいとこあるじゃん、この先生と思わせる。

      演じる大原研二さんの座る姿勢や扇子の使い方がいかにも先生“らしい。

       

       

       

      大喪の礼当日、見送る人々の傘が濡れていたのも細やかな演出でとても良かった。

      メモや印刷物が乱雑に散らかった会議室内が、

      ラスト事務の人によって丁寧に回収されていくシーンが象徴的。

      号泣する彼の思いが伝わって来るシーンだった。

       

       

       

      難しい宮内庁・法律用語を上手く説明しながらの台詞に工夫があり、理解を助けられた。

      当時を思い出して、改めて裏方の苦労をさもありなんと思う。

      映像の使い方、チラシのデザインも印象的。

       

       

       

      史実に別の視点を投入して、“事実を複眼で見せる”ことに成功している。

      これが柳井流の面白さだと思う。

      ライターと共に、時代の終わりと始まりを垣間見た思いがする。

       

       

       

       

       

       

       

       

       

       

       

       

       

       

       

       

       

       

       

       

       

       

       

       

       

       

       

       

       

       

       

       

       

       


      2017.07.01 Saturday

      VICE★ 「泥の中」

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             VICE☆ 「泥の中」 ★★★★★

         

         

        下北沢の駅前劇場でVICE☆の「泥の中」(男性版)を観る。

        会話の中に過去の人生が立ち上る面白さを堪能した。

        台詞と間の良さ、それに登場人物を予感させる見事な“ショボい店”のセット。

        男たちのキャラのバリエーションが絶妙。

         

         

         

        ●〜○〜●以下ネタバレ注意●〜○〜●

         

         

         

        ちらと覗いただけで「やめとこ」となりそうな場末の酒場。

        いくつかのテーブルの間に不揃いなイスが乱雑に置かれ、

        ビールは店の隅のクーラーボックスから直接取り出し、つまみは乾き物しかない。

        (去年食中毒を出して以来そうなった、というのがすごい説得力)

        店主の満作(林和義)が小上がりで寝ているところへユリ(小林さやか)が訪れる。

        小学校時代から憧れの人、ユリを追って北海道から東京まで追って来た満作は有頂天。

        常連客の吾郎(省吾)、遠藤(有川マコト)、それに満作の腹違いの妹(なかの綾)は

        突然の展開に、それぞれの思いから狼狽する。

        そんな店に新たな客(本間剛)が加わったところへ、謎の男(古川悦史)が入ってくる。

        ことば巧みに人心を掌握していく男は一体何者なのか…?

         

         

         

        男はみんな純粋で、それは人を騙す男でさえも同じ。

        だが女は騙されない、常に騙す側だ。

        “騙している”という意識すらなく、軽やかに渡り歩く。

        翻弄され疲れ果てた男たちが集まるのが、この“名もない”店なのだ。

         

         

         

        登場人物全員が、どこかうさん臭さを持っているところがいい。

        それでいて、まだ何かを信じたりすがったりするピュアな部分が残っている。

        人を騙す人間は、その残ったピュアな部分に訴えかけてくるんだな。

        謎の男のことばに感化され、彼を「先生」と呼んで変化していく男たちが滑稽だが

        やがてその「先生」さえも煩悩に支配されていることが判明する。

         

         

         

        唯一達観したような存在が、ホームレスのサリーさん(松本哲也)だ。

        騙しも騙されもせず、異臭をまき散らしながら店の冷蔵庫から麦茶を出して飲む。

        周囲が“元は伝説の博打打ち”と勝手に設定しているのが可笑しい。

         

         

         

        芸達者な男たちの中で紅一点、胡散臭くて可愛い女を演じた小林さやかさんが上手い。

        不自然なハイテンションぶりと冷徹な観察眼が同居するしたたかさを持つ女、

        騙されたと判ったのちも、男が追いかけたくなる女を軽やかに演じた。

         

         

         

        緻密な台詞と絶妙の間が、会話劇の面白さを堪能させて飽きない。

        力の抜けたキャラが上手く配置されて“騙されキャラ”にもいろいろあるんだな、

        でも共通点があるんだな、と思わせる。

         

         

         

        満作を一番打ちのめしたのは、失ったものではなく、

        ユリの「役立たず」というひと言だろう。

        今この店を必要としているのは、誰よりも満作だろうと思った。

        サリーさん、助かって欲しいなあ。

         

         

         

         

         

         

         

         

         

         

         

         

         

         

         

         

         

         

         

         

         

         

         

         

         

         

         

         

         

         


        2017.06.09 Friday

        演劇企画集団THE・ガジラ 「ドグラ・マグラ」

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               演劇企画集団THE・ガジラ 「ドグラ・マグラ」 ★★★★

           

           

           

          新宿のSPACE雑遊で 演劇企画集団THE・ガジラ の「ドグラ・マグラ」を観る。

          奇書と言われる原作の異様な世界観が色濃く出ていて惹き込まれた。

          長台詞の合間に差し込まれる、流しの「水」、照明の切り替え、効果音、

          それに雑遊の造りを活かした演出が作品全体にメリハリを持たせている。

          それが作品理解を助けてくれる感じ。

          緊張感と狂気“の2時間15分。

           

           

           

          ●〜○〜●以下ネタバレ注意●〜○〜●

           

           

           

          拘束着のような白いツナギを来た男が目覚めたのは

          九州大学医学部精神病科の独房。

          記憶を失って自分が何者なのかも判らず混乱する彼の前に教授が現れ

          「自分で思い出さなければ意味がない」と告げる。

          男は殺人者呉一郎なのか、中国の猟奇殺人者の末裔なのか、

          さらに、研究のためには手段を選ばぬ教授たちの犠牲になったのか、

          次々と繰り出される過去の再現シーンは夢なのか現なのか…。

           

           

           

          全体像を把握することが出来ないまま引きずり回される感じが不快ではない。

          男と判らなさを共有し、伴走しながら同じ景色を見る感覚が面白い。

          「ドグラマグラ」は理解しようとするより、所々で展開する論理に感心する方が楽しい。

           

           

           

          例えば「犯罪者の記憶は遺伝子に組み込まれて連綿と受け継がれる」、

          「死人の腐敗する様を克明に描くことで、楊貴妃に溺れる皇帝を諫めようとする」、

          また「そのために了解を得た上で妻の首を絞めて殺害する」、等々。

          作品が発表された1935年当時の、夢野久作の想像力と狂気の表出方法に驚く。

           

           

           

          記憶を失い、今や存在そのものが危うくなった男の絶望的な孤独が

          もう少し見えたら良かったと思う。

          台詞を噛む場面が散見され、せっかくの緊張感が途切れてしまったのが惜しい。

           

           

           

          その中でアフリカン寺越さん演じる助手が不気味な空間を体現していて素晴らしかった。

          何度も観ている役者さんだが、しばらく気づかなかったほど。

          例えば鍬を振り上げる教授に無言で近づく時の緊張感あふれる動きや

          鍵束の音をジャラジャラさせて歩いてくる姿勢など

          座っているだけで強烈な存在感があった。

           

           

           

          呉一郎より、教授陣の方が狂っているような気がしてくる。

          照明と効果音が強い印象を残す演出はさすが。

           

           

           

           

           

           

           

           

           

           

           

           

           

           

           

           

           

           

           

           

           

           

           

           

           

           

           

           


          2017.05.31 Wednesday

          木ノ下歌舞伎  「東海道四谷怪談―通し上演―」

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                 木ノ下歌舞伎「東海道四谷怪談―通し上演―」 ★★★★★

             

             

            池袋のあうるすぽっとで木ノ下歌舞伎の「東海道四谷怪談―通し上演―」を観る。

            鶴屋南北の作品における「お岩さん」の怪談話はエピソードのひとつであり、
            実は当時の社会の縮図のような、濃密な世界を描いた作品であることがよくわかる。
            登場人物の個性が、それぞれの出自と生育環境の違いもあって鮮やかに描き分けられ
            その結果としての悲劇が際立つ。
            原作に忠実な現代語の台詞が的確で、普遍的な人の心情がストレートに響く。
            6時間の長尺にも拘わらず、アフタートークに残った人数が満足感を示している。
            いつもながらこれほど面白く、内容の濃いアフタートークを、私はほかに知らない。
            江戸の歌舞伎の時代性と勢いを、新しい装いで蘇えらせてくれてありがとう!

             

             

             

            ●〜○〜●以下ネタバレ注意●〜○〜●

             

             

             

            おなじみ客席に向かって傾斜した舞台は、汚しの入ったような定式幕柄の床。

            もしかして役者さんは歩きにくいかもしれないが、

            この傾斜は本当にどこからも見やすく、奥行や距離感が解って好きだ。

             

             

            第一幕

            浅草寺境内で“ことの発端”がいくつか描かれる。

            伊右衛門は妻のお岩と復縁したいのだが、義父の左門は彼の素行の悪さを理由に拒む。

            お岩の妹お袖は、許婚の与茂七が主君の仇討ちの為、今は離れている。

            そのお袖に横恋慕する直助は、お袖と再会した与茂七の後をつけて殺害、

            伊右衛門も、激しく叱責されて左門を切り殺してしまう。

            お岩は父左門を、お袖は与茂七の亡骸を発見して悲嘆にくれるが

            犯人の二人はそれぞれ「きっと敵を討ってやる」と持ち掛け夫婦として暮らすことになる。

             

             

            第二幕

            仇討ちを口実に復縁した伊右衛門とお岩だが、生活は困窮しお岩は産後の肥立も良くない。

            二人に仕える小平は伊右衛門の家に伝わる秘薬を盗んで伊右衛門に惨殺される。

            裕福な伊藤家からは度々見舞いの品などが届けられ、今日は薬がお岩に届けられた。

            が、その薬を飲んだお岩は突然苦しみ始める。

            一方伊藤家でもてなしを受ける伊右衛門は、大金を積まれて

            「孫娘の梅と結婚してほしい」と乞われるが、一度は妻があるからと断る。

            しかし、お岩に毒を盛ったこと、顔が変わるであろうことを聞いて決心する。

            お岩は失意のうちに命を落とし、伊右衛門は梅を妻とする。

            ある日、伊右衛門が釣りをしていると戸板が流れつき、そこにはお岩と小平が打ち付けられていた。

             

             

            第三幕

            与茂七の仇討ちの為、直助と仮の夫婦になっているお袖は、

            ある日家にやって来た按摩からお岩の死を聞かされる。

            その夜お袖を訪ねて来た与茂七を見て、殺したはずなのにと、直助は驚愕する。

            与茂七を亡き者にしたい直助と、仇討ちを知る直助の口を封じたい与茂七。

            お袖は二人別々に策を持ちかけ、二人は隠れているのがお袖とは知らずに襲撃する。

            お袖は二人に詫びながら死ぬ。

            伊右衛門に惨殺された小平は、かつて仕えた又之丞が病のため歩けないのを

            何とか救いたい一心で伊右衛門の家から高価な薬を盗んだのだった。

            その薬を飲んだ又之丞はたちまち歩けるようになる。

             

            七夕の夜伊右衛門は美しい女と出会い、恋に落ちる。

            身を隠していた庵でその夢から覚めた伊右衛門は、ついに与茂七の手にかかる…。

             

             

             

            スピーディーな場面転換、ヘリの轟音でいや増す不穏な空気、観ている私も

            ロックとラップのテンポに巻き込まれながら登場人物と共に奈落の底へと転げ落ちる。

            忠臣蔵をバックに、凋落した一族と栄華を誇る一族の対比も鮮やかな人間模様。

            現代の比ではない格差社会の、やり場のない鬱積したエネルギーが

            負の方向へと向かっていく様がとてもリアル。

            登場人物はみんな少しズルくて少し依存して、でも優しいところもある。

             

             

            夢と現の境があいまいな中で、与茂七に斬られる伊右衛門が儚くて良い。

            出世のために愛する女を裏切り、結局すべてを失ってひとりになった男。

            「お前、何がしたかったんだ?」という問いかけが虚しく響く。

             

             

            お岩(黒岩三佳)お袖(土居志央梨)の姉妹がたおやかで声も良く品がある。

            武家の娘である故の“仇討ち”に縛られる人生の哀しみが伝わって来る。

            按摩(夏目慎也)の、土壇場でお岩に対する態度の豹変ぶりがリアルで説得力あり。

            エネルギーがほとばしるような本音の台詞が迫力満点。

            第一幕で一瞬登場する按摩の妻を演じた小沢道成さんの

            「どこの女優さんか?」と思うなめらかな女っぷりに目を見張った。

            難病の浪士役にも色気があって、実に魅力的。

             

             

            アフタートークでも語られたが、原作の台詞を忠実に現代語訳する

            卓越したセンスがこの作品のキモだろう。

            古典の持つ品格と下世話な猥雑さと、庶民の行き場の無いエネルギーの放出。

            それらを今に再現する木ノ下歌舞伎の底力を見た思いがする。

            杉原氏はキノカブを卒業とのことだが、また次の作品を見るのを楽しみにしている。

            何たって最強タッグにちがいないのだから。

            半日コース、楽しかった、ありがとうございました!

             

             

             

             

             

             

             

             

             

             

             

             

             

             

             

             

             

             

             

             

             

             

             

             

             

             

             


            2017.05.13 Saturday

            ポップンマッシュルームチキン野郎 「死なない男は棺桶で二度寝する」

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              ポップンマッシュルームチキン野郎 「死なない男は棺桶で二度寝する」★★★★

               

               

              池袋のシアターKASSAIでポップンマッシュルームチキン野郎の

               「死なない男は棺桶で二度寝する」を観る。

              若干既視感なくもないが、キレの良いブラックなギャグと

              シリアスなストーリーの対照が鮮やかなのはさすが吹原作品。

              前半のおふざけタイムに、誰があのラストの涙を想像できただろうか。

              「死なない男」は世界一孤独な、そして世界一愛された男だった。

               

               

               

              ●〜○〜●以下ネタバレ注意●〜○〜●

               

               

               

              開演前の全力投球も素晴らしく、

              (ほんと、全力の人を見るとどうして笑っちゃうんだろ?)

              「いいトシをして定職にも就かず…」という私の一番好きな格言(?)を聴くと

              ああ、またポップンの舞台を観に来たんだなあと心の底から幸せな気持ちになる。

               

               

               

              前半のユルさは、すべて後のシリアスな展開のためにあると言ってよいだろう。

              なんたって時事ネタの中に痛烈な批判精神を練り込んだ末に

              アメリカ大統領が日本の風呂屋で死んでしまうのだ。

               

               

               

              本題は、いい加減な日本の首相の友人でもあった一人の男、

              はるか昔に人魚を食らって不死の身体になった男(吉田翔吾)である。

              この男と結婚した信子(小岩崎小恵)が、夫の過去に疑問を持ったことから

              私たちは共に彼の過去を紐解くことになる。

               

               

               

              吉田翔吾さんの、浮世離れしたピュアな浮遊感が素晴らしい。

              ソフトな優しいキャラが、激しい憎しみを見せ、誰とも共有できない孤独を漂わせる。

              ポップンは全員が主役を張れるところがすごいと思うが、

              同時に全員を主役にしようとして作品を書く脚本家の愛情を感じる。

               

               

               

              NPO法人さんと井上ほたてひもさんの“バスタオル”や“相撲”の掛け合いなど観ると

              その演じていないような、素でやっているだけにも見える天然のボケぶりが

              本当に素晴らしく、リピートしても全く飽きない。

               

               

               

              相変わらず横尾下下さんの凄みのあるキャラには説得力があって

              ユルいムードから一瞬のうちに、観る者を暗がりへと突き落す威力を持つ。

              異様な風体といい、精神病棟にいる不安定さといい、

              「うちの犬はサイコロを振るのをやめた」の元兵士を彷彿とさせ

              そこが素晴らしいと同時に既視感を抱かせる要因でもある。

               

               

               

              ラスト、再びのピュアな展開に泣かされながら、

              この両極の鮮やかなコントラストこそが、ポップンの底力であり、魅力なのだと思い知る。

              他劇団がやろうとしてやり切れずに、役者の微妙な苦笑いにシラケて終わる、

              あの難しさを全力でやってのけるポップンに心から拍手!

               

               

               

               

               

               

               

               

               

               

               

               

               

               

               

               

               

               

               

               

               

               

               

               

               

               


              2017.05.08 Monday

              劇団チョコレートケーキ 「60'sエレジー」★★★★★

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                劇団チョコレートケーキ 「60’sエレジー」

                 

                 

                新宿サンモールスタジオで劇団チョコレートケーキの 「60’sエレジー」を観る。

                高度経済成長期の高揚感と、その波に乗れない人々の悲哀が“日々のことば”で語られる。

                上手く転身できない、あるいはしようとしない人々の、焦燥感と苛立ちが痛いほど切ない。

                集団就職の少年役、足立英さんの初々しさと瑞々しさに感嘆。

                脚本がいいなあ。台詞がいいなあ。

                歴史物の格調高いのも好きだが、普通の会話でこんなにボロ泣きしたのは久しぶりだ。

                 

                 

                ●〜○〜●以下ネタバレ注意●〜○〜●

                 

                 

                舞台は昭和35年、東京オリンピックを前に、東京下町の小さな蚊帳工場が

                一人の集団就職の少年を迎える。

                下手にはガラガラッと外から入れば広がる三和土、奥には作業場がある。

                上手は神棚が祭られた居間である。

                会津から来た少年修三(足立英)は、ベテランの職人(林竜三)に仕事を仕込まれ

                社長夫妻(西尾友樹、佐藤みゆき)の愛情に包まれて成長する。

                だが高度成長期の日本はその生活様式までもが変化、蚊帳の需要は次第に減っていく…。

                 

                 

                昭和30年代の推進力ともなった、時代の高揚感が伝わってくる。

                劇中の台詞にもあったが、戦中戦後の物の無い時代の反動にも見える物欲と拝金主義。

                それを享受する人がいる一方で、変化する社会について行けない人も多かったはずだ。

                商品開発などという器用さを持たない職人気質と、

                商売変えを考えるより、人としての義理を優先する社長の心情は、

                時代へのささやかな抵抗にも見える。

                 

                 

                その不器用で一途な社長の思いがほとばしるような西尾友樹さんの演技だった。

                冒頭テンションの高さにちょっとびっくりしたが、それが彼の“照れ”の裏返しと判ると

                妻役の佐藤みゆきさんとの相性も良く、バランスの良さは物語の要となる。

                古いタイプと言われるのだろうが、いい夫婦だなと思う。

                正しい選択ではないのかもしれない。

                だが常にベストの選択をしたのだ、この夫婦は。

                 

                 

                岡本篤さん演じる社長の弟の、軽妙だが繊細なキャラが素晴らしい。

                頑固な兄の選択を受け容れて、自分が口減らしのために転職する。

                ふと、岡本さんが社長、西尾さんが弟、という配役もあったかもしれないと思ったりしたが、

                この弟の鷹揚さは、やはり岡本さんだろう。

                 

                 

                ベテラン蚊帳職人役の林竜三さんが秀逸。

                その佇まい、風呂敷包みを持って帰る仕草、潔さなどすべてが年季と実直さを表している。

                 

                 

                兄弟の幼馴染で隣に住む実役の日比谷線さん、軽いだけの紙芝居屋かと思いきや

                親身になって「引き際を誤るなよ」と忠告し、自身も不動産屋に就職する男がとても良かった。

                時代を冷静に見て家族のために身を処するが、どこか一抹の寂しさをたたえている。

                 

                 

                先代のときから蚊帳を仕入れてくれた寝具店の営業マンを演じた浅井伸治さん、

                相変わらず隙の無いなりきりぶりが見事だった。

                会社の方針との板挟みに悩みながらも、蚊帳工場に冷静なアドバイスをする、

                その反面、面倒見が良く、修三の次の就職先を世話したりする人情派。

                嫌な話をしに来た時の、緊張感が伝わって来るような姿勢や歩き方が素晴らしい。

                 

                 

                集団就職で状況してきた少年から、夫婦の元で夜間高校、大学と進学する修三の

                刻々と変化する様を演じた足立英さん、

                瑞々しい少年期から、理想に燃えて学生運動に身を投じる青年期まで演じきった。

                彼が72歳(確か…)でこういう最期を遂げるのかと思うと、誠に寂しい。

                修三が一番輝いていたのは、蚊帳工場で過ごした10年間だったのだろう。

                 

                 

                新しい職場へ移る修三に妻が、困ったときにはいつでもおいでとかけた言葉

                「必ずあんたの味方になるから」という台詞にボロ泣きした。

                ラスト、修三が大学に合格した日のシーン、

                西尾さんの「合格です」という小さな台詞に、笑いながらボロ泣きした。

                何度ボロ泣きしただろう、どれも市井の人々の日常のことばに。

                 

                 

                「何かを成し遂げた」人も素晴らしいが

                「何も成し遂げずに終わった」人も素晴らしい。

                チョコレートケーキは、そのどちらにも光を当てることが出来る。

                再びの「東京オリンピック」を前に、私たちはまた何かを喪うのだろうか。

                そんなことを考えさせてくれる作品、ありがとうございました。

                 

                 

                 

                 

                 

                 

                 

                 

                 

                 

                 

                 

                 

                 

                 

                 

                 

                 

                 

                 

                 

                 

                 

                 

                 

                 

                 

                 

                 

                 

                 

                 

                 

                 

                 


                2017.04.18 Tuesday

                演劇ユニットどうかとおもう 「在り処」

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                       演劇ユニットどうかとおもう 「在り処」★★★★

                   

                  下北沢のギャラリースターダストで演劇ユニット「どうかとおもう」の「在り処」を観る。

                  だるま座の剣持直明さんしか知らなかったので、それ目当てで行ったが

                  力のある役者さんが隙の無い舞台を見せるので惹き込まれた。

                  冒頭、前説の清水大将さんが暗転の後、さっきのいで立ちに帽子を被っただけで

                  空巣の役で登場してくるのが面白い。

                  笑いながら観た後に、老婆の底なしの孤独が見えてくる。

                   

                   

                  ●〜○〜●以下ネタバレ注意●〜○〜●

                   

                   

                  平日の昼間、小さなギャラリースペースには椅子が増設され客席は満員。

                  舞台は畳敷きの老婆の居間、剣持さんが台の下に横になると、

                  その上からこたつ布団がかけられ、新聞紙やペットボトルなどが巻き散らかされる。

                  雑然というより、ゴミだらけの混乱した一人暮らしの老婆の部屋が完成、

                  ここまでを最初に見せてしまう。

                  ストーリーは、ここに空巣(清水大将)が忍び込み、まず見つけた印鑑をポケットに入れ

                  通帳を探すところから始まる。

                  こたつの中に老婆が居るのを発見して互いに叫び声をあげるが

                  息子と勘違いされた空巣は、そのまま息子として通帳を探し続ける…。

                   

                   

                   

                  少ししんどそうな老婆の立ち居振る舞いがリアル。

                  通帳が見つかったらさっさと帰ってしまう息子を引き留めようと

                  ポケットに隠して見つからないふりをする心が切ない。

                  空巣が、見つけた通帳を一度は放棄して、盗まないのか…?と思わせる展開が秀逸。

                  結局通帳を持って出ていく空巣の表情が、侵入した時と全く違う。

                  母親に次々と金を出させるダメ息子と、自身も金に困っている空巣が見事にダブる。

                   

                   

                   

                  そこに入ってくるボランティアの学生(松村紗瑛子)も上手く絡んで楽しい。

                  空巣を息子と思い込んで説教しまくるところが良い。

                  滑舌も勢いもあって、男2人に引けを取らない存在感を見せた。

                   

                   

                   

                  ただこの設定でこのキャラなら、もっといろんなことが出来そうな気もする。
                  ”切なさ”とくすくす笑いだけでなく、もっとどかんと泣いたり笑ったり
                  大きく揺さぶってくる出来事が欲しいと思うのは欲張り過ぎか。
                  品よく振れ幅の小さいところに若干の物足りなさを覚えた。

                   

                   

                   

                  姪が借金したくて訪ねてくると解っていても、ひとりでいるよりは良い。

                  新聞読んでご飯食べて散歩して新聞読んでご飯食べて寝る…だけよりは良い。

                  その現実を息子も、息子のふりをする空巣も、ボランティアの学生も変えることは出来ない。

                  ただほんの一瞬関って、また去って行く。

                  その一瞬を、老婆がどれほど渇望しているか、一人に戻った時の底なしの孤独が

                  くっきりと刻まれた背中が素晴らしかった。

                   

                   

                   

                   

                   

                   

                   

                   

                   

                   

                   

                   

                   

                   

                   

                   

                   

                   

                   

                   

                   

                   

                   

                   

                   

                   

                   

                   

                   

                   

                   

                   

                   

                   


                  2017.04.05 Wednesday

                  もぴプロジェクト 「マークドイエロー」

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                          もぴプロジェクト「マークドイエロー」 ★★★★★

                     

                     

                    王子のまる学習会王子小劇場でもぴプロジェクトの「マークドイエロー」を観る。

                    緊張感あふれる照明とアホダラ経(?)唱和の迫力に冒頭から圧倒された。

                    正常と異常の境界は誰が決めるのか、複雑怪奇な共依存の心理、

                    そして謎解きよりも“自己の喪失”に戦く男の孤独と焦燥感がビシビシ伝わってくる。

                    狂言回しのさひがしジュンペイさんが軽妙さと渋さのグッドバランス!

                     

                     

                     

                    ●〜○〜●以下ネタバレ注意●〜○〜●

                     

                     

                     

                    四角い舞台を四方から客席が囲んでいる。

                    舞台中央には天井から床に届く長い布が、これもまた四角いスペースを作っている。

                    布に囲まれたスペースが、何か神聖な場所のように見える。

                     

                     

                     

                    精神病棟の一室で目覚めた男は、自分の名前すら覚えていないという記憶喪失だった。

                    「あなたが自分で思い出すことが重要なのだ」という医師とその助手の看護師。

                    だが男が記憶を取り戻すことは、ある殺人事件の全容解明を意味していた…。

                     

                     

                     

                    親に捨てられて肩を寄せ合うように育った兄と妹。

                    妹に対する兄の束縛が次第にエスカレートしていく様が

                    台詞の端々から息苦しいほどリアルに伝わってくる。

                    大学生になって、それが少しずつ疎ましく思い始める妹の変化が上手い。

                    妹の彼氏の、優しいがキレると言動が180度変わるキャラが大変良かった。

                    3人のキャラがくっきりして、衝撃的な“兄による妹殺し”に至る状況に説得力があった。

                     

                     

                     

                    その真実の再現シーンと、病棟で記憶を取り戻す治療を受ける男の日常が

                    交互に描かれるという構成が効果的で、緊張感あふれる舞台だった。

                     

                     

                     

                    私の理解不足かもしれないが、医師の治療計画がイマイチよくわからなかった。

                    警察の取り調べの一端を担うという立場は判るが、

                    事件の関係者を連れてきて男に会わせるのが唯一のアプローチであり荒療治なのか?

                     

                     

                     

                    狂言回しとして心理学の教授が、解説を交えながらかかわりを持って行くという展開が

                    非常に解りやすく、また客観的で冷静な視点が加わるところが良かった。

                    さひがしジュンペイさんの知的で信頼感が持てる佇まいと台詞が素晴らしい。

                    記憶喪失の男を演じた役者さん、(役名と俳優名が一致しないのがとても残残念)

                    “記憶を失うことは自己喪失である”ことを体現している。

                    誰とも分かち合えない孤独と焦燥感を見事に表していて惹き込まれた。

                     

                     

                     

                    愛はもともと極めて身勝手な個人的思い入れだと思う。

                    だからこそ相手もそれに応えてくれると信じた時、至上の幸福に浸る。

                    時にはそれが相手を傷つけているのに、信じた幸福を否定することが出来ずに暴走する。

                    「キ」の烙印はその暴走の果て、社会から突き付けられたエンドマークだ。

                     

                     

                     

                    夢野久作の「ドグラ・マグラ」から着想を得たという作品、

                    私はあらすじしか知らないが、一度読んでみたいと思った。

                     

                     

                     

                     

                     

                     

                     

                     

                     

                     

                     

                     

                     

                     

                     

                     

                     

                     

                     

                     

                     

                     

                     

                     

                     

                     

                     

                     

                     

                     

                     

                     

                     

                     

                     

                     

                     

                     

                     

                     

                     


                    2017.02.26 Sunday

                     X−QUEST 「ファントム・ビー」

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                           X−QUEST「ファントム・ビー」 ★★★★

                       

                       

                       

                      下北沢の駅前劇場でX−QUESTの「ファントム・ビー」を観る。

                      初めてのX−QUESTは、華とキレのあるダーク・ロマン・エンタメ満載ファンタジーだった。

                      主人のために血を集める蜂と、バンパイア伝説が上手く絡んで大変楽しい。

                      殺陣とダンスのレベルが高くて、その疲れ知らずのパフォーマンスに終始圧倒される。

                       

                       

                       

                      ●〜○〜●以下ネタバレ注意●〜○〜●

                       

                       

                       

                      中央奥の壁面には十字架、その両サイドには六角形の蜂の巣の柄。

                      太陽の光が届かない北欧の谷間の町。

                      個を認めず女王のために血を集めるキラー・ビーたち。

                      その集めた血は“F”と呼ばれる怪人に捧げられていた。

                      その町に、ドラキュラハンターの二人がやって来た…。

                       

                       

                       

                      個を押し殺して社会生活を優先する蜂の生態とドラキュラの融合という

                      アイデアがまず素晴らしい。

                      体力勝負になりがちな、殺陣とダンスが最後までキレッキレなのも素晴らしく

                      ストーリーにメリハリを与える。

                      反面、キャラを掘り下げる個々のエピソードが少なくて

                      魅力的な登場人物の苦悩がイマイチ浅い印象を受ける。

                      ファントムの葛藤、ダンパーの孤独などがもっとビシビシ伝わってきたら

                      さらに物語に深みが増すと思った。

                       

                       

                       

                      その中で塩崎こうせいさん演じるシャドウのキャラは輪郭がくっきりしている。

                      キャラに共感すると、殺陣も感情移入して観るのでより一体感を覚える。

                      X-QUESTの楽しさを体現しているようだった。

                       

                       

                       

                      詩的な台詞も論理的な台詞もよくこなしているし衣装もとても素敵、

                      照明やBGMのセンスも洗練されていて、総じて魅せ方が抜群に上手い。

                      次回作もぜひ観てみたいと思った。

                       

                       

                       

                       

                       

                       

                       

                       

                       

                       

                       

                       

                       

                       

                       

                       

                       

                       

                       

                       

                       

                       

                       

                       

                       

                       

                       

                       

                       

                       

                       


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